2024年6月14日、ビーネックステクノロジーズは、「第9回 電子デバイスサミット」を開催いたしました。
イベント当日の様子と講演内容の一部をご紹介いたします。
1. 国内の電子デバイス関連メーカーが最新情報に耳を傾ける
「電子デバイスサミット」とは半導体関連企業に向けた情報交換会。講演や交流会などのプログラムが行われるほか、業界内での情報交換や人脈づくりなどを目的に、多数の半導体関連、電子デバイス関連のメーカーが参加しています。
会場となったのはTKPガーデンシティPREMIUM京橋(東京都中央区)。来場参加のほかにオンラインのライブ配信も行われ、約50社90名以上の方々に参加いただきました。
2.有識者が示す、数年先の業界予想図
講演には半導体業界を調査・取材しているアナリストやコンサルタントが登壇。調査データや独自の取材結果を通じて、様々な角度から業界の先行きを論じました。
■講演テーマと講師
講演テーマ | 講師 |
2024年以降の不連続な半導体成長の原因を探る | OMDIA(インフォーマインテリジェンス合同会社) シニア コンサルティングディレクター 南川 明 様 |
世界半導体市況と日本の取るべき戦略 | グロスバーグ合同会社 代表 大山 聡 様 |
ハイテク産業の明るい未来 | モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 マネージングディレクター 和田木 哲哉 様 |
異次元の日本政府の半導体支援は何を意味するのか! ~大型設備投資の向こうに見える戦略物資の重要性 |
株式会社産業タイムズ社 代表取締役会長 泉谷 渉 様 |
前年に続き、講演の中心となったのは米中の半導体摩擦による半導体業界への影響でした。米国による中国に対する半導体関連の輸出規制、それに対抗するべく近年、大規模な半導体関連の投資と技術力向上を推進する中国。また、世界最大手の半導体ファウンドリ(半導体チップの委託生産メーカー)を持つ台湾が有事にさらされるリスクもあり、国をまたいだ半導体供給網の再編が急ピッチに進んでいること、脱台湾の一つとして各国から日本への設備投資が進んでいることが解説されました。
また、数年前から急拡大している生成AIについても話題に。特需を迎えているAI用サーバの成長も業界のトレンドが、国内デバイスメーカーに与える影響予想についても各講師から話されました。
世界規模で展開する半導体市況の傾向、そこから導かれる国内半導体関連メーカーの取るべき戦略の提言について、参加者からも具体的な質問が飛び交い、4時間にわたる講演会は熱い盛り上がりを見せました。
講演会終了後は、講師や会場参加者による交流会が行われ、競合企業の壁を超えた業界内のコミュニケーションが生まれました。
当社は今回の電子デバイスサミットの開催や、別途取り組んでいる半導体エンジニアの育成などを通じ、半導体業界の発展と振興に寄与してまいります。